「メタ認知」を意識して学習する

最近、「メタなんとか」という言葉をちょくちょく耳にするようになってきました。「メタ」って何?と思いながら、今更聞けない感で、過ごしている人も多いと思います。「メタ」は「高次の」「より上位の」「~についての」と言った意味で「メタ認知」とは、「認知についての認知」で、認知や理解を一段上から見つめて理解しようとすることです。自分の理解度を客観的に理解する

私はときどき、子ども達に問いかけます。「勉強する上で、大事なことは何?」と。

お父さん、お母さん、今、頭にどんなことが思い浮かびましたか?子ども達は「・・・」のあと、「集中すること?」とか「書いて覚えること?」とか「復習すること?」とか答えてくれます。すると私は

「何を書くん?」「何を復習するん?」「それよりもっと前に知らなあかんことは何?」と聞きます。

答え=勉強する上で、大事なことは、「自分が何をわかっていないか。何ができないか。を、自分でわかっていること」です。これができないから、出来るようにならなきゃ。これがわかっていないから、覚えなきゃ。と意識していないと、やみくもにワークをやっているだけでは、できるようにはなりません。

小学生にとっては、こんな抽象的なお話は難しいので、そのへんの理論はすっとばして実践していきます。どう実践するか、学年や個人の技量によって変わってくるのですが、一例を挙げておきます。

(例1)生徒:「この問題、わかりません」 私:「答え見てもわからんかったん?」「どこがわからんかったん?」・・・これは、まず、自分の力で解決法を探ったか、何がどうわからなかったのかの説明を求めています。解答を配布していない場合は答えを教えるのではなく、ヒントを出したり「一緒に考えよう」と言います。この子はこの問題は自分で解ける力がある、と見た場合は「先に違うことやってからもう一回自分でやってみ」と言って返します。慣れてくると、子どもは自分の技量で解けるかどうかわかるようになり、自分で解くために何をすれば良いかがわかってくるようになってきます。

(例2)生徒:「これ、やり直したけど解答と同じ答えにならなかった」私:「どう解いたか説明して」

生徒:「あんな・・・・・・あ、あ~!わかった!」人に説明しようとすると、自分の考え方が整理出来て、より理解が深まり、ミスに気づけたり、わからなかったものがわかったりすることがしばしばあります。これは「メタ理解」のひとつです。